【ドローン】人口集中地区(DID)で飛ばす方法は?無許可飛行の「書類送検」リスクと許可申請の正解。『飛行カテゴリー決定のフローアプリ』で簡単確認!
「なんか、人口が密集しているところはドローンを飛ばしちゃダメって聞いたんだけど……
そう、そこは『人口集中地区(DID)』と言って、基本的には飛ばせません。
やっぱりダメなんですか?バレなきゃ大丈夫とか……
絶対にダメです! 許可なく飛ばせば航空法違反。見つかれば書類送検や罰金刑の対象になりますよ。
うわ、怖いですね。じゃあ、そこでは一生飛ばせないってこと?
いえ、例外はあります。事前に国土交通省へ『申請』をして、許可を取れば飛ばすことができます。
まずは確認!どこが「人口集中地区(DID)」なのか?
どこがその「人口集中地区(DID)」ってところなの? 今ここ人がいっぱいいるからここもそうなの?
DIDは『今、人がいるか』ではなく、『国勢調査のデータ』できっちりと線引きされています。国土交通省(国土地理院)が公開している、公式の地図を見るのが確実です。まず飛ばす場所の住所を打ち込んで確認しましょう!
まず飛ばす場所の住所打ち込んで! 必須ツール:国土地理院地図(GSI Maps)
ドローンを飛ばす場所がDID地区かどうかを調べるには、以下のサイトを使います。これが最も公式で正確な情報源です。
確認の手順
- 上記のリンクを開く
- 左上の「地図の種類」などのメニューから「人口集中地区」が青く反転しているしていない場合は選択する。
- 地図上で「赤く塗りつぶされたエリア」が表示される

出典:国土地理院ウェブサイト(地理院地図)
この赤色のエリアが、許可なくドローンを飛ばしてはいけない「人口集中地区(DID)」です。
法的(航空法違反)リスクとペナルティのまとめ
DID地区での無許可飛行は、単なるマナー違反ではなく「犯罪」として扱われます。国家試験にも必ずでる項目です。
1. 大前提:原則禁止
許可なく飛ばすことはできません。高度や時間は関係ありません。
2. 違反となる法律
- 法律名:航空法 第132条(飛行の禁止空域)
- 内容:国勢調査の結果による人口集中地区(DID)の上空は、国土交通大臣の許可を受けずに飛行させてはならない。
3. 罰則(ペナルティ)
違反した場合、以下の罰則が科される可能性があります。
- 50万円以下の罰金
- 1年以下の懲役(より悪質な場合など)
※ 実際に逮捕されなくても、警察による捜査が行われ、検察庁に事件が送致される「書類送検」となるケースが一般的です。その後、略式起訴され罰金刑となれば、前科がつきます。
4. 許可を取るための条件
- 操縦者の技能(10時間以上の飛行経験など)
- 機体の安全性基準
- 安全確保体制(第三者の立ち入り制限、補助者の配置など)
これらが揃って初めて許可が下ります。
5.必要な手続き:国土交通省の許可・承認
正規の手順でDID地区を飛ばすためには、いくつかのハードルを越える必要があります。
具体的には、国が管理するシステムを通じた申請と、許可取得後の厳格な運用ルールです。これらは「知らなかった」では済まされない義務ですので、しっかりと確認しておきましょう。
許可が必要なのは分かりました。で、具体的にどうすれば? 役所に行くんですか?
いえ、今はネットを使用します。『DIPS(ディップス)』という国のシステムを使って申請するんですよ。
① DIPS(ドローン情報基盤システム)での申請
まずは、国土交通省の許可・承認を得るための申請です。現在はすべてオンライン化されており、「DIPS 2.0」というシステムを使います。
ここで申請を行いますが、単に名前や住所を入力すれば許可が降りるわけではありません。主に以下の3点が審査されます。
- 操縦者の技能 (総飛行時間が10時間を超えているか、など)
- 機体の機能・性能 (メーカー製の適合機体か、プロペラガードはあるか、など)
- 安全確保の体制 (飛行マニュアルを遵守できるか、など)
※申請から許可が降りるまでには、通常10開庁日(約2週間)かかります。「明日飛ばしたいから今日申請する」ということはできません。
② 許可があっても「飛行計画の通報」が必須
無事に許可・承認書(電子データ)が発行されても、それで終わりではありません。実際にドローンを飛ばす前には、必ず「いつ、どこで飛ばすか」を国に報告する義務があります。
これを「飛行計画の通報」と言います。
これもDIPS 2.0の中で行います。「〇月〇日の〇時から、この場所で飛ばします」と事前に入力しなければなりません。これを怠った場合も、航空法違反として罰則の対象になります。
③ 監視員(補助者)の配置義務
DID地区での飛行許可を得る際、基本条件として「補助者の配置」が求められます。
操縦者がプロポ(コントローラー)の画面や機体を見ている間、周囲の安全を確認する役割の人(補助者)を配置しなければなりません。
- 歩行者や自転車が近づいていないか?
- 他のドローンや鳥が飛んできていないか?
これらを常に監視し、危険があれば即座に操縦者に知らせる体制が必要です。「一人でふらっと行って撮影する」というのは、DID地区の許可飛行では原則として認められていないのです(※目視外飛行などの特定条件を除く)。
⑤毎回申請するのは大変…そんな時は「包括申請」
えっ、飛ばすたびに2週間前から申請しなきゃいけないんですか? それじゃあ『明日晴れそうだから撮影しよう』みたいなことができないんじゃ……
その通り。毎回申請するのは現実的じゃないですよね。そこで多くのパイロットが行っているのが『包括申請』です。
包括……? なんですかそれ?
『日本全国のDID地区』を対象に、『1年間有効』な許可をまとめて取ってしまう方法です。これなら、急な撮影でも飛行計画を通報するだけで飛ばせますよ。
包括申請のメリット
- 期間:最大1年間有効
- 場所:特定の場所ではなく「日本全国」などの範囲で申請可能
- 手間:一度許可が降りれば、都度の審査が不要(飛行計画の通報は必須)
業務でドローンを使う人や、定期的に練習したい人は、この「包括申請」を行っておくのが一般的です。
【重要】国家資格(一等・二等)があれば世界が変わる!
さらに、ここ数年でドローンのルールは大きく変わりました。それが「国家資格(無人航空機操縦者技能証明)」の誕生です。実は、すべての範囲ではありませんが、国家資格を持っていると、ここまで解説した「許可・承認」の手続きそのものが不要になるケースがあるのです。
国家資格を取れば、DID地区でも申請なしで飛ばせるって本当ですか?
本当です。ただし、飛ばす場所をカラーコーンや看板で囲う『立入管理措置』が絶対条件になります。
えっ、囲う? 申請がいらない代わりに、現場でやるべきことがあるんですね。
その通り。書類作成の手間はなくなりますが、第三者を入れないための安全対策(看板や見張り)は必須です。これがプロの飛ばし方ですね。
国家資格(一等・二等)+機体認証の最強コンビ
「二等資格」以上を持っていて、かつ「機体認証を受けたドローン」を使用する場合、以下のルールが適用されます。
特定飛行に該当する飛行
- 人口集中地区(DID)での飛行
- 夜間飛行
- 目視外飛行
- 人や物件から30m未満の飛行
これらの飛行を行う際、事前の許可・承認申請が不要になります。
※重要:ただし、看板やコーン等で第三者の立ち入りを制限する「立入管理措置」を講じることが絶対条件(カテゴリーII飛行に限る)
「立入管理措置」とは? 要するに「関係者以外がドローンの下に絶対に入ってこないようにすること」です。
メジャーな方法は以下の3つです。
- 看板(立て札)を置く:「ドローン飛行中・立入禁止」と書く
- コーンとバー(またはロープ)で囲う:物理的に入れなくする
- 補助者(見張り)を立たせる:人が近づいたら止める
これらを組み合わせて、「誰かが勝手に入ってこない状態」を作ることが、カテゴリーII飛行(免許+機体認証での許可不要フライト)の条件になります。
さっきから言ってる『カテゴリー』って結局なに?
ドローンの飛行リスクを3段階に分けた区分のことだよ。危険度が高い順にIII、II、Iってなってて、それによって必要な許可や手続きが変わるんだ
国交省は飛行形態をリスクに応じてカテゴリーⅢ、Ⅱ、Ⅰに分類しています。
・カテゴリーⅢ:立入管理措置なしで第三者上空の特定飛行(高リスク)
・カテゴリーⅡ:立入管理措置ありで第三者上空を飛行しない特定飛行
・カテゴリーⅠ:特定飛行に該当しない(航空法上の許可・承認不要)
また「立入管理措置」は、飛行経路下への第三者の立入りを制限すること、と説明されています。
飛行カテゴリー決定のフロー図

出典:国土交通省「無人航空機の飛行ルール」掲載資料、URL、(参照日:2026年2月18日)
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まとめ:許可は「安全への誓約書」
DID地区での飛行許可は、「特別なスキルと安全管理ができる人だから、例外的に飛ばさせてあげる」という国からの特例措置です。
- 事前にDIPSで許可を取る
- 毎回、飛行計画を通報する
- 補助者を配置して安全を確保する
この3点セットが揃って初めて、合法的なフライトが可能になります。面倒に感じるかもしれませんが、これらを遵守することが、自分自身と周囲の安全を守る唯一の方法です。
「人口密集地は基本NG、でも申請すればOK」。 この仕組みを理解することが、ドローンパイロットとしての第一歩です。
無許可飛行のリスクを冒すのではなく、正しい知識と手続きで、安全なフライトを楽しみましょう。